【The Story】vol.2 ニナ・キャンベル

マナトレーディングでは、30を超える数の海外ブランドを取り扱っております。
そのなかには世界的に有名なデザイナーや建築家が携わっていることをご存知でしょうか?

9月より6回にわたり毎回1人の人物を取り上げ、ブランドにまつわるストーリーをご紹介しているシリーズ。
第2回は東京ショールームよりこちらの女性をご紹介いたします。


彼女の名前はNina Campbell (ニナ・キャンベル)。
現代の英国スタイルを代表するデザイナーとして世界中で活躍をする彼女に、
ロンドンのヴィクトリア&アルバート美術館の評議員は敬意をこめて、
「世界的に最もスタイルに影響を与えた女性」の称号を与えました。

 
2013年『BRAEMAR』コレクション
          2013年『ROSSLYN』コレクション

ニナのデザインは、エレガントかつ軽やかな華やかさがあります。
そのデザインレシピはクラシックな建築様式や伝統装飾など膨大な知識量に基づいたスマートな感性と、
彼女がこれまで旅した世界中の美しい風景や動植物たちから受けたインスピレーション。
そして隠し味には彼女ならではのウィットなエッセンスがひとさじ。

そこから生み出される独自の色彩とモチーフはもちろん、彼女のデザインが世界中で愛されているのは、
女性らしいロマンチックさなのかもしれません。

それではこれまでの作品と共に彼女の経歴をご紹介しましょう。

My Favorite Things 1. ― スコットランドの思い出 ―

1945年、ニナ・キャンベルはイギリスの名門氏族キャンベル家の令嬢として誕生します。
幼少期を過ごしたスコットランドは、ニナに多くのインスピレーションを与えました。
冒頭でもご紹介した2013年発表のコレクション『BRAEMAR』『ROSSLYN』に込められているのは、
湖畔にある古城、渓谷を彩る季節の花々、邸宅のあるロマン地区でのパーティやピクニックの思い出。

 
『ROSSLYN』コレクション            『BRAEMAR』コレクション

揺れる木漏れ日や、森に漂う花の香りまで感じられるようです。

2015年に発表した『FONTIBRE』では彼女の叔父であり水彩画家でもあった
キートリー中尉の作品をオマージュした壁紙「Keightlys Folio」をデザインしています。

『FONTIBRE』コレクション


My Favorite Things 2. ― 幸せな空間を分かちあうこと ―

ヒースフィールド女学院を卒業後、19歳でイギリスでも最古参のデザイン事務所
Sybil & Colefaxに就職したニナは、そこで才能を開花させます。

彼女のそこでの主なプロジェクトは個人邸は勿論、歴史的価値のあるお城、
クラシックなカントリーハウスやホテルのインテリアデザインでした。

countryside hotel (30 Best Interior Design Projects by Nina Campbell より)

これらのプロジェクトで高い評価を得たニナは1974年独立、デザイン事務所を開設すると共に、
インテリアファブリックと壁紙のデザインを手がけていくことになります。

まずニナが手がけたのは自分の家でした。
彼女は自らの家をモデルハウスに、完璧にコーディネートと大切なものに囲まれた空間が、
人生にとって如何にかけがえの無いものかを表現していきます。

chelsea townhouse (30 Best Interior Design Projects by Nina Campbell より)

ニナが大切にしていることは、
「プライベートな空間が、その人にとって常に至福をもらたす空間でなければならないこと。」
住居をコーディネートするとき、彼女はクライアントとの親交に多くの時間を費やします。
それはクライアントのライフスタイル、大切なもの、普遍的な信念などのパーソナルを掌握することで、
彼らが世界中のどこに住もうとも、彼らにとって最上の空間を創造することができるとの確信があるからです。


chelsea galleries bedroom (30 Best Interior Design Projects by Nina Campbell より)

クライアントの個性を引きだし唯一無二の空間を作り上げる彼女の仕事は、やがて世界中から注目されるようになり、
彼女の元には常に世界中からコーディネートの依頼が舞い込みます。
イングランドに建てられた初の王室邸宅のデコレーターに選ばれたことをはじめ、
ヨルダン王室や、リンゴ・スター、ロッド・スチュアートなどの著名人もクライアントの一人です。

又、ホテルのデザインでは、ロンドンのサボイ・ホテル、ル・パルク・ヴィクトル・ユゴーや
ホテル・ド・ヴィニーといったラグジュアリーホテルのデザインでも成功を収めています。

country house hotel (30 Best Interior Design Projects by Nina Campbell より)

旅先においても、まるで自宅にいるような快適なプライベートを演出するホテルは、
様々な人々の生活に寄り添ってきたニナの真骨頂に触れられる場ともいえるでしょう。

My Favorite Things 3. ― 旅の思い出 ―

世界中を飛び回り、クライアント達との時間を過ごす中で彼女を魅了したのは、
旅先で訪れた建造物や初めて出会った動植物たちでした。

中でもとりわけ東洋のレリーフや、陶磁器に描かれる花々をモチーフにしたシノワズリテイストは、
ニナのコレクションでも度々目にすることができます。
 
2014年『CATHAY』コレクション           2010年『PARADISO』コレクション

その他にも世界各国のトラディショナルなデザインをニナのレシピでアレンジすると、
こんなにも表情豊かな空間が広がります。


2015年『FONTIBRE』コレクション
ジブラルタルで出会ったやんちゃなお猿さんは上品なトワレ柄に。

 
2012年『TALARA』コレクション
こちらのコレクションはペルーの古代アンデス文明からインスピレーションを得たもの。
アンデスの伝統的な織物のパターンをリズミカルなストライプに落とし込んだデザインがアクセントになっています。

そして昨年のコレクションではインド織物やヒンドゥ寺院のアーチが
現代的なカラーパレットとパターンで再現されています。
 
2016年『COROMANDEL』コレクション

コーディネートのし易さも考えられているのがニナのデザイン。
毎コレクションごとにインテリアのメインとなるデザインを中心に、
同色展開の幾何学柄や無地がバランスよく展開されています。

ファブリック・壁紙・家具にテーブルウェア・インテリアをトータルでコーディネートすることの
重要性を誰よりも理解しているニナだからこそ、
彼女のデザインは美しいだけでなく非常に実用性も備えているといえるのです。


2009年 『SYLVANA』コレクション

そして現在、
ファブリックと壁紙はOsborne & Little社に帰属しますが、
ニナは旅先で見つけたアンティークや自らデザインしたテーブルウェア、
家具をコレクトした自身のショップもオープンしています。
ロンドンのウォルトンストリートにある彼女のお店は30年以上も絶大な人気を誇っているそう。
ロンドンへお出かけの際は、是非ショッピングリストに加えてみては…?


Nina Campbell Shop HPより(※弊社での取り扱いはございません。)


My Favorite Things 4. ― 創造することの喜び ―

そんなニナも御年72歳。
パワフルな彼女の躍進劇はまだまだ続きます。

今年、イギリスで最も有名なインテリア雑誌『HOMES & GARDENS』のファブリックアワードにて、
ニナの最新作『LES RÊVES』コレクションが大賞を受賞しました。

20世紀を代表する画家アンリ・マティスの色彩への情熱と
ニナのインテリアデザインへの追求が共鳴した今作は、マティスの絵画のようなパステルカラーに、
とりわけニナの大好きなブルーとピンクをメインカラーに据えた、
ワクワクする色使いのコレクションとなりました。


2017年『LES RÊVES』コレクション

ニナのコレクションはいつも美しい色彩と、何よりデザインをすることへの喜びに溢れています。

彼女の創作意欲は衰えることを知りません。
もっとニナの事を知りたくなったら、ぜひ彼女のインスタグラムをご覧ください。
彼女のエネルギーの源を知ることが出来るかもしれませんよ。


My Favorite Things ― あなたのお気に入りは? ―

愛用のポットに、子供の頃に憧れたスコットランドの古城、南国の陽気なお猿さん。
旅先の骨董店で一目惚れした清朝家具に、インドの露店のタペストリー、
そして画家だった叔父の残した絵画たち・・・。

彼女のコレクションを見ることは、その美しく彩られた記憶を覗きみること。

ニナの愛おしい思い出がつまったデザインに、自らの記憶を重ねるとき
それはあなたにとっての、新たなお気に入りのひとつになる可能性を秘めています。

ぜひあなたのお気に入りを見つけに来てくださいね。

Nina Campbell  Instagramより

 

【The Story】vol.1 ウィリアム・モリス

カテゴリー: The Story, オズボーン & リトル, お知らせ, ファブリック, ブランド, 壁紙   パーマリンク