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刺繍が織りなす「地上の楽園」MELSETTERコレクション

2019.07.15 / tokyo

MORRIS & Co.(ウィリアム・モリス)より新作コレクションの
『MELSETTER(メルセッター)』が発売されました。
昨年の『Pure Morris North』を除けば、メインコレクションとしては約2年ぶりの新作です。

これまでのMORRIS & Co.の作品を見ている方からすると、
いつものモリスらしくないと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

それもそのはず。
今回のコレクションは、アーツ・アンド・クラフツ運動の
重要な人物の一人であったウィリアム・モリスの娘、
そして1900年代初頭の刺繍作家の第一人者でもある、
MAY MORRIS(メイ・モリス)の作品にフィーチャーしたコレクションであるからです。

このコレクションはMORRIS & Co.の新たなデザインレンジを広げると共に、
あまりにも著名であった父、ウィリアム・モリスの陰に隠れてしまった、
一人の女性の功績にスポットライトを当てるものとなりました。

 


William Morris           May Morris

ウィリアム・モリスといえば、デザイナー・詩人・社会思想家、そして
アーツ・アンド・クラフツ運動の創設者として、
近代史に大きな影響を与えた人物として有名です。
これまでもマナトレーディングでは機会あるごとにその功績をご紹介してきました。

メイは父モリスの才能を一身に受け継いだ女性であったと言えるでしょう。

1860年、画家を志していたウィリアム・モリスは、
絵の師匠的立場であったダンテ・ガブリエル・ロセッティの紹介で
アートモデルのジェーン・バーデンと出会い、結婚します。

1862年3月。メイ・モリスは父モリスが28歳の時に生まれました。
メイには一歳年上の姉ジェニーがいましたが、
幼少期からてんかんの病を抱えていたため、両親の注意は自然と姉へ向けられます。

さらにロセッティとジェーンの関係をめぐって、両親の仲がこじれていくのを
幼いながらも感じ取っていたメイは、寂しさから逃れる為にスケッチや刺繍にのめりこみます。
刺繍の名手でもあった母、ジェーンの影響も大きかったのでしょう。
メイは次第にその才能を開花させていきました。


,    メイが15歳の頃に描いたケルムスコット・マナー

メイは父であるモリスを大変慕っていました。
彼女自身がアートのスキルを身に付けることで、
将来父の事業をサポートをしたいと考えていたようです。

国立芸術研究所(現:ロイヤル・カレッジ・オブ・アーツ)にて
芸術と刺繍を学んだメイは卒業後、モリス商会にて父のアシスタントを務めます。

実は、鳥を描くのが苦手であったモリス。
その父に代わって一部の作品において、鳥のデザインをしていたのはメイだったのだとか…

「Bird & Anemone」 design by William Morris

彼女が最初にデザインした「Honeysuckle(ハニーサックル)」は、
現在もMorris & Co.を代表するデザインの一つです。

「Honeysuckle」 design by May Morris

1885年、23歳となったメイは商会の刺繍部門のディレクターとなりました。

 

,  ちなみに、女性の社会進出が困難であったこの時代、メイの姿は当時の女性たちにとって
,   憧れの存在であり、先進的な女性像の一つであったと言えます。
,  後年、モリスの死をきっかけに商会を離れたメイは、
,  フリーランスの刺繍作家として活動し、デザインの幅を拡げると共に、
,  モリスの社会運動を引き継ぐ形で、女性の為のデザイン産業組合(Women’s Guild of Arts)を
,  発足させ、イギリス各地やアメリカで講義を行うなど精力的に活動し、
,  アーツ・アンド・クラフツ運動において重要な人物の一人となります。

 

さて、ディレクターになったメイと、モリスの弟子であったジョン・ヘンリ・ダールによって、
刺繍はモリス商会のビジネスとって一つの柱となります。

 

メイの代表的なデザイン「Fruit Garden」です。
このモチーフはタペストリーやカーテン、本の装丁などにたびたび用いられました。
(現在はFruit Garden 名の商品はありません。)


ケルムスコット・マナーのベッドには、
このFruit Garden のモチーフと、モリス初期のデザインである「Trellis(トレリス)」
垣根格子や鳥を基にした美しいカーテンを作成しています。
これは現在「Kelmscott Tree(ケルムスコット・ツリー)」としてパターン化され、
ハニーサックルと共にマナの在庫品コレクションでも不動の人気を獲得しています。

 

さて、今回のコレクション『MELSETTER(メルセッター)』は、スコットランドのホイ島にある
メイの友人ミドルモア氏の邸宅、メルセッターハウスの為に
作成された刺繍作品を基にしたコレクションです。

メインはこの家のベッドカバーからインスピレーションを受けたデザイン、
「MELSETTER(メルセッター)」
オリジナルは刺繍のデザインですが、
今回のコレクションではフレスコ画調のプリント生地と壁紙で表現。
Fruit Gardenをベースに、果樹の周りを飛び交う鳥や花々で溢れる幸福感に溢れたデザインです。


壁紙ではオリジナルデザインを忠実に再現しており、
バラの蔦は垣根を越えて伸び広がり、足元には小さな野ウサギも…!

 


こちらは「Seasons by May Embroidery(シーズンズ バイ メイ エンブロイダリー)」
ファイアスクリーン(暖炉用のついたて)用に、
四季をテーマに連作で発表した一つ、「Spring and Summer」からインスパイアされたデザイン。
鳥やチューリップは複数色の糸で刺繍され、
グラデーションを帯びて立体的に表現されています。

 


こちらは「Theodosia Embroidery(セオドシア・エンブロイダリー)」
ミドルモア氏の妻であるセオドシアの名前が付けられた作品です。
フォレストグリーンのベース生地にパーシモン・ゴールド・アクアブルーなどの光沢糸で
刺繍された花々は、上品かつスタイリッシュな雰囲気を演出します。

 


「Theodosia Embroidery」と一緒に施工されているグリーンの壁紙は
メイのキルト刺繍のデザインからインスパイアされた「Middlemore(ミドルモア)」
絵本の挿絵に登場しそうな可愛らしい動物たちが描かれています。
淡い配色のものは、子供部屋にもおすすめです。

 

後に芸術学校で教鞭をとるほどであったメイの熟練した技術と、
魅力的なデザインが堪能できるコレクションに仕上がりました。
美しい刺繍の数々はずっと見入っていたくなってしまうほど!

これらの生地を用いて作られたカーテンやベッドカバー、テーブルクロスに
囲まれたメルセッター・ハウスは実に見事であったことでしょうね。

東京ショールームでは、7月下旬からメルセッターコレクションのディスプレイを展示します。
ディスプレイの写真はInstagramでも公開予定。
メイ・モリスが刺繍で表現した「地上の楽園」を、
ぜひお近くのショールームにてご覧ください。

モリスプチセミナーのご案内@大阪ショールーム

2019.07.14 / osaka

先日、満を持して発売したMORRIS & Co. の新作コレクション「ARCHIVE V ‒ MELSETTER」。
ずばり今回の見どころは、美しく繊細な刺繍生地の数々です。
 

アーカイブシリーズ5 作目となる今回のコレクションは、
モリスの次女、メイ・モリスが残した刺繍デザインからインスピレーションを受けて作られました。
刺繍とプリントの【Fabric】、壁紙の【Wallpaper】、
椅子張りにも使える【Weaves】の3冊で構成されています。

大阪ショールームではこの度、新作アイテムのご紹介と、ウィリアム・モリスを父に持ち、
彼女自身も類まれなるオ能に恵まれた、 メイ・モリスの生涯をお話するプチセミナーを開催いたします。
期間中は、新作の生地や壁紙を使った特別展示もご覧いただけます。
皆様のご来場をお待ちしております。

日 時  7月25日(木)、8月8日(木)、15日(木)、21日(水)、28日(水)
各回10:00~(所要時間:約30分)

会 場 マナトレーディング 大阪ショールーム
大阪市中央区本町4-4-25 本町オルゴビル1F
*定員 各回4名
*申込方法 FAXまたはメールにてお名前、ご住所、お電話番号を
ご記入の上お申込みください。(参加費無料)
■FAX 06-7669-1981
■Mail info.osaka@manas.co.jp
*申込締切 各開催日の2日前まで
*お問い合わせ 大阪ショールーム TEL 06-6251-1970
*注意事項 お申込み受付の連絡は順次メールまたはFAXでご連絡
させていただきます。

プチセミナーにご参加のお客様には、モリス壁紙のオリジナル栞をプレゼントいたします。
(ノベルティは数量限定のため無くなり次第終了となります。)

病気の子どもたちとそのご家族へ

2019.06.25 / osaka

マナトレーディングでは、以前より
ドナルド・マクドナルド・ハウスへカーテンや壁紙のご提供をさせていただいております。

ドナルド・マクドナルド・ハウスとは、自宅から遠く離れた病院に入院しているお子様と、
そのご家族のための滞在施設です。
「第二のわが家」をコンセプトに、企業や個人の方からの寄付金や、
ボランティアの皆さまにより運営されています。

この度、国立循環器病センターの移転にともない、大阪府吹田市での13年間のお役目を終えて、
北大阪健康医療都市(健都)へ移転されることになったハウス。

新しく建設された施設の壁紙とカーテンを、ご提供させていただきました。


玄関を入ると、まずイメージキャラクターのドナルドが迎えてくれます。
レース:セントラルパーク5(廃番)

広くて開放的なダイニングキッチンには、ボーダー柄のレースカーテンを。

レース:セントラルパーク18(廃番)

絵本やおもちゃが置いてあるキッズスペースには、
sion(サイオン)の「Little Fox」の壁紙とカーテンを納品させていただきました。

宿泊できるベッドルームは、20部屋あります
ルームナンバーの代わりに壁付けされた、
ミッフィーでおなじみのディック・ブルーナ氏の絵が素敵でした。

お部屋の中は大きな掃き出し窓から光が入り、とても明るかったです。
ドレープとレース、そしてアクセントクロスの色を揃えてコーディネートしました。


ドレープ:チャウダー1103(廃番) 
レース:シャーベット72(廃番) 壁紙:scion Sula 111321

写真のカーテンはグリーンですが、色違いでピンク、ブルー、イエローのお部屋もございます。
ハウスのご利用者様に、少しでも居心地良くお過ごしいただければ幸いです。

 

グリーンがいっぱい

2019.05.30 / nagoya

樹々のみどりが気持ちのいい季節です。

ここから徒歩3分ほどの場所に名古屋ショールームがあります。
さまざまな緑色が風にそよぐ光景も日本の四季ならではの美しさですね。

インテリアではここ数年、南国風やリゾート系の葉っぱなど植物柄のデザインが多く登場しています。
さらに今年はカラーでもグリーン色の巾がぐっと広がっているんです。

(写真はRUBELLIカタログより)

こちらは壁紙コーナーの奥に貼っているOSBORNE&LITTLEの新作「Green Wall 」、一面に植物が埋め尽くされているデザインです。


こんなふうに部屋の一面だけグリーンのオアシスはいかがでしょう?


シェードの生地はSandersonの新作「Paradesia」、まるで植物の標本図鑑のよう。周りには「Palm House」のエキゾチックな植物柄の生地で囲んで引き立てています。
同じコレクションの中には可愛らしいサボテン柄も収録されています。

そして今年はお抹茶色もよく見かけます。

もう何度かブログやインスタグラムでも登場しているELITISの壁紙コレクション「SOLEIL LEVANT」から。
海外ブランドならではの大胆なデザインですが、日本人に馴染みのある色味のおかげでしょうか、実際に貼ってみると不思議ととてもしっくりとくるんです。

またクッションでも。

色味だけでなく、植物をモチーフにした刺繍がワンランク上の上質感を醸し出しています。

色のグリーン、そして植物のグリーン。
今年はぜひグリーンにもご注目くださいね。

令和元年の抱負は…。

2019.05.13 / tokyo

新元号「令和」。
新しい日本のインテリアに、
マナトレーディング東京ショールームが声高に掲げるのは、
「脱・白い壁」 です!!

こちらのデザインは、
フランスのブランドÉLITIS(エリティス)の新作コレクション『SOLEIL LEVANT』より、
「Les Cerisiers Sauvages」 TP289-03です。
タイトルは「野桜(山桜)」を意味しているのですが、

初春の令月にして、
気淑く風和ぎ、
梅は鏡前の粉を被き ―
元号の由来の元となった、
万葉集の「梅花の歌」の情景にぴったりのデザインではないでしょうか。
デジタルプリントが普及した現在、その技術を用いて様々な表現が可能となりました。
特に壁紙の分野においては、
大きな一枚絵のようなデザイン=パノラミックデザインが各ブランドから発表され、
今年2月に行われたパリ・デコオフや、メゾン・エ・オブジェでも、
アート作品のような大胆なパノラミックデザインの壁紙は、
各会場にて多くの参加者の目を楽しませていたようです。

 

日常をよりドラマティックに彩るツールとして、
壁紙は今、とても面白い進化を遂げているようです。

春爛漫

2019.04.20 / osaka

4月は桜を始めチューリップなどたくさんのお花を楽しめる季節ですが、
ショールームの中にも色とりどりのお花が咲きました。


今回は壁紙を中心に、新しくなったディスプレイをご紹介いたします。

今年はパノラマサイズの壁紙が目立ちました。
今では大きなデザインスケールの壁紙も珍しくなくなりましたが、
先駆けとなって数多くのダイナミックなデザインの壁紙を作ってきたブランドの一つ、
ELITIS(エリティス)が今回テーマにしたのは、日本です。

日本の伝統的な刺繍柄や着物などから、
インスピレーションを受けて作られた『SOLEIL LEVANT』は、
私たち日本人から見ても素晴らしく、思わず見入ってしいまうコレクションです。

鳥や菖蒲、蝶など日本的なモチーフの壁紙が揃う中、
抹茶色をベースとした桜の柄をセレクトしました。

前回の竹の柄の壁紙に代わり、大阪ショールームの新しい顔になってくれそうです。
実際は横4.2m×縦3mのもっと大きなデザインですが、
ショールームのコーナーには収まりきらず、柄の一部を使っての施工になりました。


広い空間で一面貼っていただくと、日本の原風景が浮かび上がるようです。

同じくパノラマサイズの壁紙で、
OSBORNE&LITTLE(オズボーンアンドリトル)の壁紙「Magnolia Freize」もご覧いただけます。

木蓮の花が美しく咲き乱れる様子を色鉛筆で描いたかのようなタッチで表現。

手前にSATERITE(サテライト)の「オンディーヌ」と「アエロ」のカーテンを吊り、
ブルー系のトーンでコーディネートいたしました。


色違いの黒もシックで素敵です。

長らくWilliam Morris(ウィリアム・モリス)の壁紙を貼っていた壁紙コーナーは、
OSBORNE&LITTLE(オズボーンアンドリトル)MATTHEW WILLIAMSON(マシュー・ウィリアムソン)
Nina Campbell(ニナ・キャンベル)の壁紙に貼り替え、
さまざまな色・柄のアイテムがご覧いただけます。


おもてのウィンドウも季節感たっぷりのディスプレイにチェンジしました。
こちらはInstagram(インスタグラム)よりご覧いただけますので、
よろしければアクセスしてみてください。

東京ショールームリニューアル!

2019.04.12 / tokyo

3月末より東京ショールームの一部をリニューアル致しました!


今回の改装では、ディスプレイスペースを増設し、
各ブランドの生地や壁紙を、より魅力的にご覧いただける仕掛けをご用意しました。

リニューアルに伴い、
2019年新作コレクションの生地も数多くお披露目しています。

新しいショールームと共に皆さまのお越しをお待ちしております!

 

 

続々と・・・

2019.03.20 / osaka

3月から5月にかけて、海外エディターの新作アイテムが続々と発売を迎えます。

先日発売になったOSBORNE&LITTLE(オズボーン&リトル)からは、
6冊のファブリックのブックと、3冊の壁紙のブックがラインアップ。

中でも印象的なコレクションが『TAZA(ターザ)』です。

T
モロッコ風のデザインからインスピレーションを受けた、
色彩豊かな刺繍の生地を集めたコレクション。
民族調の幾何学柄や、オレンジとグリーン、チャコールグレーといった北アフリカの配色の生地が揃い、まさに今のトレンドを捉えた内容となっております。

もう一つの注目コレクションが、『FOLIUM WALLPAPER』です。


天井から咲き乱れる蘭の花を描いた「Trailing Orchid 」は、
思わず目を奪われてしまうような圧巻の美しさ。
エキゾチックな高級感の漂うタイル調のデザイン「Hammam」も、
お化粧室などに合いそうです。

4月には、こちらのコレクションの壁紙を使ったディスプレイを計画していますので、
ぜひお楽しみにお待ちください。

壁紙ブランドKHROMA(クロマ)からは、得意の幾何学柄が出ております。


コンテンポラリーなデザインでインパクトがあるので、
レストランやショップ空間などにご使用いただいても素敵です。

椅子張りや壁紙が人気のROMO(ロモ)からは、新しくラグの取り扱いも始まりました。

カジュアルなデザインや、アクセントになるラグをお探しの方にぜひおすすめです。
既存のファブリックコレクションともコーディネートしやすいデザインとカラー展開になっておりますので、
クッションカバーを組み合わせて選べるのも嬉しいポイント。

春になって模様替えをお考えの方、新しいアイテムからインテリアのヒントを探してみたい方、
靭公園の桜のお花見と合わせて、ぜひお気軽にショールームまでお立ち寄りください。

BLACK editionの新作は日本人アーティストとのコラボレーション!

2019.03.10 / tokyo

冬の寒さが和らぎ、東京でもあちらこちらで桃の花を目にする季節になってまいりました。
春の訪れを感じさせるのは、桃の香りと花粉症の気配だけではありません。

 

現在ショールームでは、先月のフランスでのデコオフ、メゾン=エ=オブジェで発表された
各ブランドの2019年春夏コレクションが続々と入荷し、発売準備を進めている真っ只中です。

今回はその中で先頭を切って発売された
イギリスのBLACK edition (ブラック・エディション)の新作をご紹介しましょう。

 

壁面に描かれたのは、うっそうと繁る森林と、その前面に佇む湖。
日差しを受けて囁きあう木々、そしてその影を映してゆらめく水面の永遠を
切り取ったかのような世界が、静謐なモノクロームで表現されています。

 

これらの壁紙や生地に描かれた風景、
実は写真ではなく、全て木版画によるもの。

ブラック・エディションの新作は、
これらのアートワークからインスパイアされたコレクションとなりました。

「MIZUMI」(湖)、「HINOKI」(檜)と日本語のコレクションタイトルが示すとおり
日本人アーティスト、湯浅克俊氏の手による作品です。

左:湯浅氏 右:BLACK edition エミリー・モールド女史
BLACK editoion Instagram より

 

 

湯浅克俊
1978年東京都出身。
武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業。
英国ロイヤルカレッジオブアートにて修士課程を修了後、
写真とデジタル技術を融合した木版画による作品を多く発表し、
イギリス、ドイツをはじめ世界各国で個展を開催。
Northern Print Award 受賞をはじめ、多くの国際的な展覧会に出展。

湯浅克俊氏HPより参照

 

今回のコラボレーションを生んだのも、
ブラック・エディションのデザインディレクター:エミリー・モールド女史が
イギリスのあるグループ展で湯浅氏の木版画に出会い、
インスピレーションを得たことから実現したものだとか。


MANAS Instagram より

 

さて、この大変繊細な版画は一体どうやって作成されるのでしょう。

その手法は自身で撮影した風景写真をデジタル処理し、
木版に転写したものを彫刻で再現していくというもの。

デジタルに取り込んだものを、木版というアナログな手法でアウトプットする過程。
つまり摺り出される対象の陰影というリアルだけでなく、
その空気感までもを想像しながら彫り進めるというのは、
繊細で高度なテクニックを要すると同時に、
写真の捉える一瞬を構成する全ての物質を分解し、
一刻々々木板に刻み込むという作業を経ることで、写真では表現できない、
ある種の思想学的なプロセスが生じさせます。

 

今回のコレクションでは、その木版画作品を再びデジタル処理する事によって、
滑らかなシルクやメタリックな糸を使用した織物、プリントベルベットといった
様々なマテリアルによる表現へと進化しているのが実にユニークなところ。

先日行われたデコオフの会場では、
湯浅氏も会場に赴き、インスタレーションを開催していたそうです。


MANAS Instagram より

今回のコラボレーションでは、
決して直線ではない彫刻のラインを、織りのパターンで表現することが難しかったのだとか。

 

思えば、ウィリアム・モリスのデザインも元は、
木版に起したデザインを、ブロックプリントによって大量生産できるようにしたことから、
「アーツ・アンド・クラフト運動」が発展し、
一般市民の生活にも「デザインのある暮らし」が普及したのでした。

 

それから140年を経た現在、木版によるデザインがここまでの表現に進化したと考えると、
感慨深いものがありますね。

 

 

そんなモリス商会創業当時の貴重なブロックプリントによる壁紙や生地を
展示した「ウィリアム・モリスと英国の壁紙展」が、
いよいよ最終会場の横浜のそごう美術館に巡回してまいります。

開催期間は4月20日(土)~6月2日(日)まで。
東京近郊にお住まいの皆さま、
機会がございましたらぜひ、お出かけ下さい。

もうすぐ春

2019.02.24 / osaka

ショールームにディスプレイしているNina Campbell(ニナ・キャンベル)のカーテン。
生命力あふれるペイズリー柄のデザインを見ていると、
春の訪れが待ち遠しくなってきます。

詳しい品番はこちら→【ニナ・キャンベル2018AWディスプレイ】よりご覧ください。

カーテンと壁紙の柄は、コレクションを代表するデザイン「LES INDIENNES」を使用しました。
「アンディエンヌ」とは、東インドから渡来した綿布「インド綿布」のこと。
17-18世紀のフランスでは、当時植民地だったインドから持ち込まれたエキゾチックなペイズリー柄などの
綿布が流行したそうで、今回のコレクションはそこからインスピレーションを受けて作られています。

ペイズリー柄はよく見ると、宮殿のモールディングのようなデザインで表現されています。

メインの柄の周りは白く色が抜いてあり、背景から浮かび上がるように描かれています。

ショールームでは、ムードボードも併せて展示しております。

赤とティールブルーの配色もいいですが、黒とエメラルドグリーンの配色も、
コントラストが効いていて素敵です。

  

他にはアクア、トープと黄土色の配色も。
パステルトーンのくすんだ色は、インテリアの中に馴染みやすく主張しすぎないので、
すぐにでも真似できそうな色合わせです。

皆さんはどの色に惹かれましたか?

これから3月から5月にかけて、海外ブランドの新作も続々と入荷してきます。
新しい色とデザインを見つけに、ぜひショールームにお立ち寄りください。